ネット離脱

社会復帰に失敗をした私は、再び自宅に引き篭る様になった。

勿論、家族の方は、私が引き篭る事を望んではいなかっただろう。

諦めずに社会復帰への挑戦を続けて欲しかったのかもしれない。

そして私が自立をする事が出来たら、どんなに安心をするか。

しかし私はもう、完全に心が折れていた。

私には社会復帰なんて出来る訳がないと思う様になってしまう。

正直、また死んでしまいたいと思ったりもした。

方向転換をした事を後悔したりもした。

再び方向転換をしようかとも思ったが、そう簡単には、そうもいかなかった。

私が方向転換をした事を喜んでくれた仲間がいたからだ。

だから、再びの方向転換はしたくなかった。

しかし生きる事へのモチベーションも落ちていた。

正に、宙ぶらりんの状態だった。

その結果、引き篭る事にしたのである。

家族への負担を減らす為と言い訳をして。

そう言い訳をする事で何とか、それ以上はネガティブにならない様にしていた。

そんな中、ネットでの活動はブログを中心にした発信に変わっていく。

社会復帰に失敗をした事で、余り積極的には他者と絡んだりしたくはなくなっていた。

ネットでも引き篭る様になってしまう。

だから、他者との交流を目的とした掲示板やチャットでの活動よりも、ブログによる一方的な発信が楽に感じたりもしたのだ。

チャットに関しては、個人的に親しかった方とだけ、たまにするくらい。

自殺サイトには、すでに通わなくなっていた。

一旦、距離をおいちゃうと、なんか格好が悪くてね。

ちゃんと社会復帰をして、自分の自殺サイトを運営しながらだったら、堂々と他の自殺サイトに顔を出す事も出来ただろう。

でも、社会復帰は失敗をしちゃったからねぇ。

社会復帰の為に自分のサイトを閉鎖までしたのに、失敗したから、また戻ってきちゃいました、とは出来なかったのである。

また、この時、すでに当時、有名だった自殺サイトの殆どは閉鎖してしまってもいた。

SNSが広まってきていて、死にたい気持ちを抱えて苦しんでいる方のコミュニティは自殺サイトよりも、そちらに流れてしまっていた様である。

そして当時の私は、SNSの様な閉鎖的な空間に否定的な考えを持っていた。

だからSNSには参加しようとすら思わなかったんだよね。

その様な訳で、ブログによる発信を始める様になる。

そして他に、細々と創作も再開した。

自殺サイトでの活動をしなくなった分、創作に時間をかける事が出来る様にはなる。

ただ、この頃は正直、自分が何をしたいのか、何が出来るのか、暗中模索状態だった。

そんな中、ブログや創作をする事で気を紛らわす感じだっただろう。

要するに、ネットでの活動に明確な目的や意識は無かった。

ただただ、有り余る時間を持て余していたのだ。

その有り余る時間を消費する為にブログや創作をしていた。

そして、そんな感じでやっていると、少しずつ、使用していた端末の調子がおかしくなっていく。

更に、暫く経ってから、使用していた端末でネットに接続が出来なくなってしまう。

仕方がないのでネカフェに行って、ブログを更新してネットから離脱をしなければならなくなった事を報告する。

そして私はそのまま、ネットから離脱をした。

因みに、現在も私はまだ、ネット上での閉鎖的な空間には否定的な考えを持ってはいる。

ただ、以前程、頑なではないかな。

だから、ネットに復帰した現在はSNSでの活動もしている。

その辺の詳しい話はまた、別の機会にしたいと思う。